2013年8月26日月曜日

奇跡は知らないところで起こってる。

今朝、お米を研いでいた時のこと。
研ぎ終わったお米をボウルからザルにあげようとしたら、
ぼーっとしてたのか、手元がくるって、
ザルからお米をこぼしそうになって、
あぁ〜っ、、と完全にザンネンモードを覚悟した。

・・・けど、
お米は一粒もこぼれることなく、
ザルの中にキレイに収まっているではありませんか。

それを確認した瞬間、
「奇跡って、知らないところで、
ホントに絶妙なタイミングで、
小さく、たくさん起こってるんだろうな。
そうやって、実は在ったかもしれないトラブルも
未然に消えてるんだろうな。」って。

なんだか、思ったのでした。



2013年8月20日火曜日

一歩、一歩。

8月も下旬に差し掛かって、
残暑は厳しいけど、湯布院には秋の風が吹き始めました。

昨年末に故郷湯布院へ戻ってから初めての夏。
由布岳にも登って、阿蘇にもドライブに行って…なんて
九州満喫計画をしていたところに
突如訪れた相棒の急激な持病による体調変容。

ほとんどの仕事の予定、海外出張も全てキャンセル、
ほぼ付きっきりの完全療養生活を送ることに。
ようやく峠を越して、落ち着き始めたところ。
やっと息がつける感じです。

ご迷惑、ご心配をお掛けしてしまいました皆様には
本当に申し訳ありませんでした。


この夏の間に想ったことを。


昨年末に長年暮らした東京から
故郷湯布院へ戻ろうと大きな理由のひとつは
忘れかけていた本来の心と体の働きを取り戻すため。

“東京"というシステムでしか成し得ないことがあって、
そこへ無謀にも挑んで上京したのが17年前。
今思うと、よくもまあ…と怖くなる。。

いろいろ、そこそこ、経験しながら(笑)、
幸運にも奇跡もたくさん起こって、
良きご縁に助けられ、導かれ、
かけがえのない大切な時間を東京で過ごしてきました。

ある一定量の時間と経験を重ねたころ、
忙殺させていた心や体の不協和音がだんだん大きくなってきて、
いつの間にか “ これからのこと ” を考えるように。
そこで出した答えが、故郷の自然で暮らすこと。

私が生まれ育った湯布院は、当時ホント普通の田舎町。
通学路の川土手には天然のスッポンが歩いてたし。
由布岳に見守られた、緑と水と温泉の、自然いっぱいなところです。
(そうそう私、小学校4年生くらいまでは、
由布岳が富士山だと思って富士山の歌を歌ってた。笑)

歳頃になり、空虚さから光り輝くものを求めて、
東京に初めて訪れ、すぐに上京を決めたけど、
いずれまた故郷へ戻って来たくなるだろうことは、
その時もDNAで(?)感じてたな。

都会暮らしにいつの間にか慣れた頃、
仕事やプライベートで地方や海外に訪れる度に、
思いがけず触れあう自然に、何とも云えない安堵感を覚えたことから、
幼い頃は当たり前にそばに在った自然が、
どれだけ自分自身を構成していたのかを痛感した。

自然と共に在った生い立ちに、心から感謝した。
都会での生活を経験させてもらえたからこそ。

便利な生活から一変、
もちろん色んな意識調整は必要だったけど、
それ以上にじわじわと実感する内外の変化に
改めて「戻れてよかった」と。

まだまだ東京との行き来生活だけど、
湯布院に戻ってから9ヶ月経った今感じることは、
いちばんの不幸は心と体が本来の機能を失ってしまうことなんだと。
逆に、心と体が本来の機能を果たせることがどれほど幸せか。

鳥達の鳴き声で目覚め、虫の音と共に終わる一日。
視界いっぱいに、太陽の光を輝かせる緑。
怖いくらい一瞬にして暗転する夕立ちの空。
満天の星空。
暑さ。寒さ。暖かさ。涼やかさ。
香り。静けさ。

近所の農家さんが作った採れたてのお野菜をいただき、
夏がこんなにも暑かったことを、久しぶりに感じてる。

地方からの無農薬のお野菜を取り寄せ、化学物質に過敏になり、
エアコンと空気清浄機で調整された空間で暮らす日々からの変化。

神経質だった心と体のリズムが
ゆったり安定したリズムを思い出し始めたみたいです。

でも、いま、いくら田舎とは云え、現代に生きているわけで。
正しい情報を選んで、
科学技術、文明の発展を、有り難く感じられる暮らしを組み立てたい。

必要なもの、そうでないものをしっかりと見極められる感受性。
それらを裏付ける知識と学び。

強い信念で、美しさと健やかさを昇華させたライフスタイルを発信される、
お世話になってるヘアアーティストさんは
「私は工業地帯のそばで育ったからねー。水道水濁ってたし。笑
身体が少々のことは対応出来るようになってるの。
あんまり甘やかしすぎない方がいいみたい、私の場合。」

おウチご飯から元気をつくり出すお料理を教えて下さる先生がおっしゃってたこと。
「ウチの子供には、ソトで何食べちゃダメ!なんて言ったこと無いよ。
どんなもの食べて帰ってきても、ウチのご飯で全部デトックス出来るから。」

物理的なことを遥かに越えたパワーがそこにあって、
ずっと悶々としていたことに、スパッと答えをくれました。

神経質な完璧さを取り繕うのではなく、
どんな境遇や因子にも対応してゆける、タフな体としなやかな心。
生命力とは、本来そこなんだろね。

優れた先生方との巡り会いもあって、
長年の持病の薬をいっさい止め、
自然な身体の流れを大切にした療養方針に切り替えて、
徐々にその成果が現れ始めた中で起きた今回の相棒の好転反応。
本人然ることながら苦しかったけど、
とても貴重なステップだったと思う。

ゆっくりだけど一歩ずつ、
順調に歩めてるような気がします。